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松本美須々ヶ丘高等学校同窓会

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走れ!ひまわり号

卒業して約43年・・・わぉ! 歳くった。只今62歳の坊主です。
松本市神田、自性院の住職をしております。
先輩諸氏が大勢おられる中、おこがましいとは思いますが、まっ、今現在私が携わらせてもらってることを書かせていただきたいと思います。

障害を持つ人も持たない人も一緒に旅をしよう! 楽しい旅を通して、知り合い、ふれあい、お互いを理解し、分かち合いながら、誰でもみんなが安心して、暮らしやすい・住みやすい街や地域を夢見て行こう! その夢の実現に向かって行動して行こう!という、正式名称、「ひまわり号松本実行委員会」の活動です。

1985年の第1回目は当時国鉄の電車12車両を貸し切って880名、それは楽しい「甲府舞鶴城への旅」でした。
車椅子を利用される方はもちろん、寝たきりの方もいらっしゃいましたから、社内の椅子を取っ払って、車窓から景色が見えるように工夫したベッドをいくつも作りました。トイレも障害を持つ皆さんには備え付けでは無理なので簡易トイレを用意しました。

当日の朝にはプラットフォームがはちきれんばかりの人だかり。「虹色のトレイン」というテーマソングが流れる中、電車が出発。舞鶴城では地元、甲府のボランティアの皆さんとの交流会。そして4班に分かれて別行動。ぶどう狩り・山梨県立美術館・フィールドアスレチック・市内ショッピングを楽しみました。

800人を超えると、健常の方だけでの旅でも、お土産買っていて・・・なんて、一人や二人、いや、何人も集合時間に遅れる方がいらっしゃると思うんですが、これがまた一人も無く、また、体調を崩される方もいらっしゃるのではと、医師や看護師の方も参加して下さったわけですが、何事もなく、全員無事で大成功の旅でした。

帰りの電車の中でアンケートをとります。「来年どこに行きたいですか?」・・・答えは大勢の方が「海」でした。
そうですよね、信州には海が無い。2回目は糸魚川の海へ行きました。
初めて見る海、波、初めてさわる、初めてなめてみる海水。「56歳にして初めて海を見た」とおっしゃった、日頃寝たきり生活をなさってるおじさん。周りにいた仲間はみんな涙を流しました。この活動は絶対必要なんだ! 今は続けていくべきだ! その時そこにいた仲間、それを聞いた仲間、みんながそう思いました。この光景があってこそ、年に一度の旅を29年間続けてこれたんだと思います。今年は飯山市の「高橋まゆみ美術館」へ行って来ました。

今でこそ、障害を持つ皆さんの自立がほんの少しはし易くなって来てはいるようですが、はたしてどうでしょう? まだまだ色々足りないことを、その立場になって、一緒に考えていこうと思います。

来年は30周年。どんな周年事業を展開出来るのか、今からワクワクしております。どうぞご協力、お願い致します。

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